- 2025.12.16
- 投資関連
株式会社LEPへの新規投資について
京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:楠美 公)を無限責任組合員とする「イノベーション京都2021投資事業有限責任組合」(以下「KYOTO-iCAP2号ファンド」)は、国立大学の研究成果を活用するスタートアップである株式会社LEP(本社:大阪府大阪市、代表取締役CEO:高元 丈治)に対する新規投資を実行いたしました。
今回の投資の概要
LEPは、大阪大学の永井健治教授および奈良先端科学技術大学院大学の出村拓教授が開発した技術を活用するスタートアップであり、電力を使わずに自ら発光する植物(自発光植物)の開発を行っています。
世界のエネルギー消費のうち照明が占める割合は約15%、CO₂排出量では約5%に達すると言われており、電力に過度に依存しない新しい照明手段の創出が求められています。LEPは、自発光植物の普及を通じて、電力由来の照明に頼り過ぎない新しい照明文化と、生命のゆらぎがもたらす癒し・ウェルビーイング、植物とともに育つ“愛着のある光”を社会に届けることを目指しています。
LEPは、①生物発光に必要な複数の遺伝子を植物に導入する遺伝子技術、②その発光強度を高める技術、③発光色を制御する技術を有しています。これら技術により、切り花、鉢花などの観賞用植物に加え、街路樹や緑化植物など多様な植物種を世界最高光度および多色(20色)で自発光させることが可能です。
LEPの自発光植物は、大阪・関西万博における「自発光植物の茶室空間の展示」で国内外から大きな反響を得るなど新市場創出の可能性を既に示しています。今回の資金調達によりLEPは事業拡大に向けた人材採用を加速するとともに、自発光植物の新品種開発、自発光植物を活用した展示サービスの開始を進めます。
代表取締役である高元丈治氏は、京都iCAPが進めるパートタイム雇用の客員起業家プログラム(ECC-iCAP)で起業に関する活動を行いました。
京都iCAPは、LEPの技術が気候変動の抑制に大きく貢献すること、生活に感動と癒しをもたらす新たなライフスタイルを確立することに期待し、京都キャピタルパートナーズ株式会社、池田泉州キャピタル株式会社、ミライドア株式会社、Plug and Play Japan株式会社と協調し、総額1.6億円のうち0.8億円の投資を行いました。
株式会社LEP 概要
設立 :2023年9月
事業内容 :次世代光源LEP(Light Emitting Plant)の開発
本社所在地:大阪府大阪市北区
代表取締役:高元 丈治
HP :https://www.start-lep.jp/
京都大学イノベーションキャピタル株式会社(京都iCAP)について
京都iCAPは、京都大学 100%出資子会社として、京都大学を中心とした国立大学から生まれた研究成果を活用する企業を対象に投資やその他の事業支援を行っております。当社は現在、総額160億円のイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP1号ファンド」)(2016年1月設立)と総額181億円のKYOTO-iCAP2号ファンド(2021年1月設立)を運営しています。KYOTO-iCAP 1号ファンドの満期は最長20年、KYOTO-iCAP 2号ファンドの満期は最長17年に設定しており、基礎研究に強みを持つ京都大学の研究成果の実用化を長期にわたって支援することが可能となっています。また、KYOTO-iCAP 2号ファンドでは、一部資金を京都大学以外の国立大学発ベンチャーに投資することとしています。
【お問い合わせ先】
京都大学イノベーションキャピタル株式会社
〒606-8317 京都市左京区吉田本町36番地1
事業企画部長(広報担当) 河野修己
TEL:075-753-7588 FAX:075-753-7592
E-mail:info@kyoto-unicap.co.jp

