- 2025.8.28
- 投資関連
株式会社Yaqumoへの新規投資について
京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:楠美公)を無限責任組合員とするイノベーション京都2021投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP2号ファンド」)は、京都大学の研究成果を活用するベンチャー企業である株式会社Yaqumo(本社:東京都千代田区、代表取締役:中小司和広)に対する投資を実行いたしました。
今回の投資の概要
Yaqumoは、実用分野で応用可能な大規模な誤り耐性量子コンピュータを提供することを目指すスタートアップです。同社は、京都大学大学院理学研究科 高橋義朗教授と、分子科学研究所光化学研究領域 大森賢治教授の研究グループの研究成果を活用して設立されました。
次世代の計算機である量子コンピュータは、現在のコンピュータでは解くことが困難な問題を効率的に解決できる可能性があるとして、その実用化が期待されています。量子コンピュータにはさまざまな実装方式があり世界中で開発競争が進められていますが、実用化にはシステムの大規模化や計算中に発生するエラーへの効率的な対処といった課題が残されています。近年、こうした課題の克服が期待される画期的な方式として、レーザー光で冷却された中性原子を量子ビットとして用いる「冷却原子(中性原子)方式」が、大きな注目を集めています。
京大高橋研は、量子計算に有用な特徴を有するイッテルビウム原子のレーザー冷却手法を世界に先駆けて確立した研究室です。分子研大森研は、計算に用いる多数の量子ビットを用意するための高精度な光ピンセット技術や、パルスレーザーによる超高速な量子もつれ生成技術など多数の優れた技術を有しています。
Yaqumoは両研究室の基礎技術を基に、冷却原子(中性原子)方式の国産量子コンピュータを開発し、実用化に不可欠な大規模な誤り訂正機能を実装することを目指します。
代表取締役である中小司和広氏は、京都iCAPが進めるフルタイム雇用の客員起業家プログラム(EIR-iCAP)に採用され、京都大学にて起業に向け活動を行いました。京都大学のみならず複数の国内アカデミアの研究成果を組み合わせ発展させるYaqumoは、高い競争力を有する大型スタートアップ創生における今後のモデルケースになると考えています。EIR-iCAPは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の大学発スタートアップにおける経営人材確保支援事業(MPM)の支援を受けています。
京都iCAPは、Yaqumoが量子コンピュータの社会実装に大きく貢献することを期待し、Beyond Next Ventures、ANRIと協調し、総額約7億円の第三者割当増資のうちリード投資家として2.4億円の投資を行いました。
株式会社Yaqumo 概要
設立 :2025年4月
事業内容 :中性原子量子コンピュータの開発
本社所在地:東京都千代田区丸の内2丁目3番2号郵船ビルディング1階
代表取締役:中小司 和広
HP:https://yaqumo.com
京都大学イノベーションキャピタル株式会社について
京都iCAPは、京都大学 100%出資子会社として、京都大学を中心とした国立大学から生まれた研究成果を活用する企業を対象に投資やその他の事業支援を行っております。当社は現在、総額160億円のイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP1号ファンド」)(2016年1月設立)と総額181億円のKYOTO-iCAP2号ファンド(2021年1月設立)を運営しています。KYOTO-iCAP 1号ファンドの満期は最長20年、KYOTO-iCAP 2号ファンドの満期は最長17年に設定しており、基礎研究に強みを持つ京都大学の研究成果の実用化を長期にわたって支援することが可能となっています。また、KYOTO-iCAP 2号ファンドでは、一部資金を京都大学以外の国立大学発ベンチャーに投資することとしています。
【お問い合わせ先】
京都大学イノベーションキャピタル株式会社
〒606-8317 京都市左京区吉田本町36番地1
事業企画部長(広報担当) 河野修己
TEL:075-753-7588 FAX:075-753-7592
E-mail:info@kyoto-unicap.co.jp