- 2025.7.30
- 投資関連
Link Therapeutics株式会社への追加投資について
京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:楠美 公)を無限責任組合員とする「イノベーション京都2021投資事業有限責任組合」(以下「KYOTO-iCAP2号ファンド」)は、Link Therapeutics株式会社(以下、Link Tx)(本社:京都市左京区、代表取締役:河村 透)に対し、第三者割当増資による約2億円の追加投資を実行しました。
今回の投資の概要
Link Txは、京都大学大学院医学研究科の塩川雅広助教(消化器内科学講座)の研究成果を起点に、京都iCAPの支援のもと設立されたバイオテク企業です。同社は、自己抗体が関与する疾患の病態メカニズムの解明と、自己抗体を標的とした革新的な治療法の創出を目指して、研究開発を進めています。
とりわけ、京都大学によって報告された、潰瘍性大腸炎患者において発現が亢進している「抗インテグリンαvβ6自己抗体」に着目し、これを標的とした医療機器および医薬品の開発に取り組んでいます。治療標的としての“自己抗体”は、従来の創薬ではあまり踏み込まれてこなかった領域であり、Link Txのアプローチは疾患の根本原因に迫る新たな治療手段として大きな期待を集めています。
今回のシリーズBラウンドでは、日本医療研究開発機構(AMED)が実施する「橋渡しシーズB」プログラムの補助事業にも採択され、Link Txは臨床試験に向けた準備を本格化させています。
京都iCAPは、Link Txが推進する「自己抗体を標的とした治療法の社会実装」が、既存治療が奏功しない患者に対する新たな選択肢となる可能性を高く評価し、本ラウンドにおいて追加出資を決定しました。
今回の総額8.5億円の第三者割当増資には、京都iCAPに加え、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社、株式会社神戸大学キャピタル、三菱UFJキャピタル株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社が参加し、アカデミア発のイノベーションを支える強固な体制が形成されています。
Link Therapeutics株式会社について
設立 :2022年10月4日
事業内容 :自己抗体を標的とした医療手段の創出、および自己抗体と関与する疾患とその標的自己抗体の探索
本社所在地:京都市左京区吉田下阿達町46-29
代表取締役:河村 透
HP :https://www.link-therapeutics.com/
京都大学イノベーションキャピタル株式会社(京都iCAP)について
京都iCAPは、京都大学100%出資子会社として、京都大学を中心とした国立大学から生まれた研究成果を活用する企業を対象に投資やその他の事業支援を行っております。当社は現在、総額160億円のイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(以下「KYOTO -iCAP 1号ファンド」)(2016年1月設立)と総額181億円のKYOTO-iCAP 2号ファンド(2021年1月設立)を運営しています。KYOTO-iCAP 1号ファンドの満期は最長20年、KYOTO-iCAP 2 号ファンドの満期は最長17年に設定しており、基礎研究に強みを持つ京都大学の研究成果の実用化を長期にわたって支援することが可能となっています。また、KYOTO-iCAP 2号ファンドでは、一部資金を京都大学以外の国立大学発ベンチャー に投資することとしています。
【お問い合わせ先】
京都大学イノベーションキャピタル株式会社
〒606-8317 京都市左京区吉田本町36番地1
事業企画部長(広報担当) 河野修己
TEL:075-753-7588 FAX:075-753-7592
E-mail:info@kyoto-unicap.co.jp