NEWS

NEWS & TOPICS

  • 2025.6.27
  • 投資関連

株式会社ファイトリピッド・テクノロジーズへの新規投資について

京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:楠美公)を無限責任組合員とするイノベーション京都2021投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP2号ファンド」)は、国立大学の研究成果を活用するスタートアップである株式会社ファイトリピッド・テクノロジーズ(本社:神奈川県横浜市緑区、代表取締役:太田啓之)に対する新規投資を実行いたしました。

今回の投資の概要
ファイトリピッド・テクノロジーズ(以下PLT)は、東京科学大学(旧・東京工業大学)発のスタートアップであり、微細藻類を活用した有用物質の生産およびその生産システムの開発を行っています。

人類社会に共通の長期目標であるカーボンニュートラルに向け、CO2排出量の削減といった「環境価値」と、価値の高い物質を経済的かつ大量に製造できるといった「経済価値」の二兎を追うことのできるソリューションの提案が求められています。このような状況下、東京科学大学の太田啓之名誉教授は東工大在籍時より、微細藻類の一種である「ナンノクロロプシス」に着目し長年研究を進めていました。

ナンノクロロプシスは、①炭素源としてCO2供給のみ(糖類の外部供給無し)に油脂を高蓄積できる、②歴史的に大量培養の実績が豊富であるためSAF(持続可能な航空燃料)などの燃料製造の低コスト化を実現できる、③高単価のω3脂肪酸を高含有するため短期的収益源にも繋がる、といった特長を持っています。ナンノクロロプシスの脂質生産能力を最大限に引き出し、社会に貢献すべく設立されたのがPLTです。

PLTによる製造実験の規模はラボレベル以上に到達しており、今後は共同研究を行う企業群とも協力し、独自の培養技術と抽出技術の更なるスケールアップによる低コスト化や顧客獲得を推進します。

京都iCAPは、PLTの技術が気候変動の抑制に大きく貢献することを期待し、京都キャピタルパートナーズ、三菱UFJキャピタル、フォーカスインキュベート、広島ベンチャーキャピタル、リバネスキャピタル、SMBCベンチャーキャピタルと協調し、総額2.2億円の第三者割当増資のうち0.8億円の投資を行いました。

株式会社ファイトリピッド・テクノロジーズ 概要
設立   : 2021年4月
事業内容 : 植物・藻類による有用脂質の生産・販売
本社所在地: 神奈川県横浜市緑区
代表取締役: 太田 啓之(おおた ひろゆき)
HP:https://phytolipidtech.co.jp/

京都大学イノベーションキャピタル株式会社(京都iCAP)について
京都iCAPは、京都大学 100%出資子会社として、京都大学を中心とした国立大学から生まれた研究成果を活用する企業を対象に投資やその他の事業支援を行っております。当社は現在、総額160億円のイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP1号ファンド」)(2016年1月設立)と総額181億円のKYOTO-iCAP2号ファンド(2021年1月設立)を運営しています。KYOTO-iCAP 1号ファンドの満期は最長20年、KYOTO-iCAP 2号ファンドの満期は最長17年に設定しており、基礎研究に強みを持つ京都大学の研究成果の実用化を長期にわたって支援することが可能となっています。また、KYOTO-iCAP 2号ファンドでは、一部資金を京都大学以外の国立大学発ベンチャーに投資することとしています。

【お問い合わせ先】
京都大学イノベーションキャピタル株式会社
〒606-8317 京都市左京区吉田本町36番地1
事業企画部長(広報担当)     河野修己
TEL:075-753-7588  FAX:075-753-7592
E-mail:info@kyoto-unicap.co.jp

お問い合わせCONTACT

ご相談・ご質問などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォーム