NEWS

NEWS & TOPICS

  • 2020.6.4
  • 投資関連

リジェネフロ株式会社への投資について

京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:楠美公)を無限責任組合員とするイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP1号ファンド」)は、京都大学の研究成果を活用するベンチャー企業であるリジェネフロ株式会社(本社:京都市左京区、代表取締役:石切山俊博)に対する投資を実行いたしました。

○今回の投資の概要
リジェネフロは、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)増殖分化機構研究部門の長船健二教授の研究成果を基に、2019年9月に設立されたベンチャー企業です。長船教授は腎前駆細胞の存在を世界で初めて発見したのを皮切りに、iPS細胞から腎前駆細胞を高効率に作製する技術や、同細胞の拡大培養技術、凍結保存技術の確立などに成功してきました。

社会の高齢化ともに慢性腎臓病(CKD)に苦しむ患者さんは右肩上がりで増加しており、CKDの患者数は日本の成人人口の13%、約1,300万人に達しています。CKDの治療に有効な医薬品や治療技術は現時点では存在せず、対症療法を施すしかありません。CKDが悪化すると人工透析が必要になりますが、人工透析の患者数も年々増加しており、その医療費は年間1兆5,000億円を超えています。CKDの症状を改善し人工透析患者を減らすための技術の開発は、社会的急務となっています。

長船教授が発明したiPS細胞由来腎前駆細胞は、動物実験において腎障害を大幅に改善する効果を示しています。リジェネフロは今後、iPS細胞由来腎前駆細胞を有効成分とする細胞医薬の実用化に取り組み、CKDを適応症とする承認取得を目指します。

京都iCAPは、京都大学から生まれたiPS細胞を活用して難病の新規治療技術の開発に挑戦するリジェネフロの将来性を高く評価し、同社に対して1億5,000万円の投資枠を設定。そのうち1億円の投資を実行しました。今回の調達は総額3億6,000万円で、京都iCAPの他に株式会社ジャフコが運営する投資事業有限責任組合、富士フイルム株式会社、国立研究開発法人科学技術振興機構、京銀リース・キャピタル株式会社が運営する投資事業有限責任組合が参加しています。リジェネフロの研究開発においてあらかじめ合意したマイルストーンが達成されれば、京都iCAPは残りの5,000万円も投資実行いたします。

京都iCAP及びジャフコは、リジェネフロに対する経営支援の一環として社外取締役を1人ずつ派遣します。また、富士フイルムはリジェネフロと業務提携契約を締結しており、iPS細胞由来腎前駆細胞による再生医療製品の米国での開発・製造受託及び創薬支援用細胞の国内販売等に関する優先交渉権を取得しました。

リジェネフロ株式会社 概要

設立 2019年9月
事業内容 腎疾患治療薬の研究開発・生産・販売
本社所在地 京都市左京区
代表取締役 石切山 俊博

お問い合わせCONTACT

ご相談・ご質問などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォーム