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  • 2019.11.20
  • 投資関連

サイアス株式会社への投資について

京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:室田 浩司)を無限責任組合員とするイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP1号ファンド」)は、京都大学の研究成果を活用するベンチャー企業であるサイアス株式会社(以下「サイアス」)(本社:京都市左京区、代表取締役: 等 泰道)に対する追加投資を実行いたしました。

○今回の投資の概要
サイアスは、患者自身の細胞傷害性T細胞(キラーT細胞、CTL)から作製したヒトiPS細胞を用いてT細胞を再生し、がんや感染症に対するT細胞療法の実用化を目指す再生医療ベンチャーです。患者の腫瘍組織や末梢血に浸潤したCTLは、がん細胞を認識して特異的に傷害する働きを持ち、培養・増殖させて移植することで抗腫瘍効果が期待できます。しかしCTLは体外での培養・増殖が難しく、またCTL自体の疲弊により細胞傷害活性が低下するという問題がありました。このCTLを一旦、iPS細胞に初期化することで疲弊が解除され、再び細胞傷害活性を有するCTLに分化・誘導でき、かつ大量に増殖することが可能となります。サイアスではこの技術により世界初となる自家再生T細胞による免疫療法の実現を目指しています。

サイアスは、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)金子研究室(金子新准教授)と共同研究契約を締結し、再生T細胞の自家療法への応用及び次世代技術の開発を進めています。サイアスでは機能性T細胞への分化誘導技術に関する京都大学の特許群や、がん治療用ペプチドワクチンに関するオンコセラピー・サイエンス株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:藤谷 京子)からの特許群について独占的通常実施権を確保するなど、特許ポートフォリオの充実に努めています。また現在、前臨床・臨床試験の早期開始に向けた準備を着実に進めております。

京都iCAPでは、京都大学のiPS細胞技術を用いた先進的ながん免疫療法の重要な技術となり得る再生T細胞療法を一日も早く患者に送り届けようとするサイアスの挑戦とその社会的意義を評価して今回の投資を決定しました。京都iCAPは、中信ベンチャーキャピタル株式会社(代表取締役社長:平林 幸子)を無限責任組合員とする中信ベンチャー・投資ファンド5号投資事業有限責任組合及びフューチャーベンチャーキャピタル株式会社(本社:京都市中京区、代表取締役社長:松本 直人)を無限責任組合員とする京信イノベーションC投資事業有限責任組合とともに、約2億4千万円の第三者割当増資のうち2億円を引き受けました。

サイアス株式会社 概要

設立 2015年8月24日
事業内容 再生T細胞によるがん等の治療法の開発
本社所在地 京都市左京区
代表取締役 等 泰道

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